2024年秋に開催される展示会のお知らせです。
今回のテーマは『リカバリー』。人と関わることや仕事を営むことなど、大小さまざまに転がっている日々の困難に向き合う様子を思い浮かべました。時には休みながら、自分の身に降りかかる困難を受け止める過程で制作された絵を、このたびジークレー版画にして展示いたします。
会場は1816年に創業された生活雑貨屋であるござ九の蔵をお借りします。同じ場所での展示は約5年ぶり。今回も江戸後期から明治期にかけて建てられた歴史ある商家と、現代アートが共存する展示がご覧いただけます。
心の回復をゆっくりと待ちながら、少しずつ語り始めるように物語の一場面を描いた作品たち。先の見えない不安や苛立ちを受け入れたり逃避したりする工夫の一つが、絵を制作することでした。その営為は回復の途上に灯す、自分の為のあかりのようでもあると思います。秋の訪れを感じながら、ぜひ本展をお楽しみいただけましたら幸いです。